政府は6月13日、女性活躍の促進に向けた「女性版骨太の方針2023」を決定した。男女の賃金格差の公表義務の対象を、現行の労働者数301人以上の企業から、101人以上にまで拡大することを検討事項に盛り込んだ。
男女の賃金格差の公開制度は2022年に始まった。常時雇用する労働者が301人以上の企業に対し、前年度の男女の賃金格差に関する実績をホームページなどで公開するよう義務化。具体的な金額ではなく、「男性の賃金に対する女性の賃金の割合」を示すこととしている。就職を検討する女性に参考にしてもらい、格差縮小に取り組む企業を後押しする狙いがある。
女性版骨太の方針ではまた、地方・中小企業での女性活躍の促進策を追加。女性活躍や子育て支援に取り組む企業に対し、中小企業向けの補助金の採択審査で加点する優遇措置をさらに拡大する。
女性版骨太の方針は、女性活躍と男女共同参画の促進に向けた国の取り組みをまとめたもの。毎年6月をめどに決定し、各府省の次年度当初予算に対する概算要求に反映する。
提供:建通新聞社