物価高騰対策として、工事の予定価格を積算する際に最新の物価資料を引用している都道府県が40団体を超えた。国土交通省の調査によると、予定価格の積算について、全ての資材で「最新の物価資料の資材価格を引用している」と答えた都道府県が、調査を開始した昨年5月時点から3倍近くに増え、全42団体となった=表参照。国交省では、資材価格の高騰を踏まえ、公共発注者に対し、最新の物価資料を積算に反映するよう促していた。
国交省は、市場の最新単価を適切に積算へ反映するため、物価資料(『建設物価』建設物価調査会、『積算資料』経済調査会)の最新版から価格を引用することを推奨している。
全都道府県の物価資料の活用状況はT〜Y段階で評価。全資材で毎月最新の物価資料の単価を引用している「T」を最終的に目指すべき目標に位置付け、ステップアップするよう改善を促している。調査開始以降に1ステップ以上改善した都道府県は、岩手、宮城、秋田、山形、福島、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨、長野、石川、岐阜、福井、滋賀、京都、鳥取、岡山、山口、徳島、香川、愛媛、高知、福岡、佐賀、大分、宮崎、沖縄の28団体となった(4月1日時点)。
物価資料に掲載されていない地区がある生コンクリートとアスファルト合材の材料単価については、別途、T〜W段階で引用状況を評価しており、いずれも改善が見られた。
国交省では引き続き監理課長会議などを通じて都道府県に改善を求めていく。
提供:建通新聞社