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2023/06/01

BIM/CIM活用を本格化 JS

 日本下水道事業団(JS)は、効率的で質の高いプロジェクトの実現を目指し、BIM/CIMの活用に本格的に乗り出す。活用指針となる『下水道BIM/CIM活用方法(第1版)』をこのほどまとめ、重点プロジェクトの第1弾として岐阜県瑞穂市の「瑞穂市公共下水道(瑞穂処理区)アクアパークみずほ整備事業」に適用することにした。
 JSでは、同社の『DX推進基本計画』に基づき、2026年度をめどに、全ての受託プロジェクトにBIM/CIMを適用する方針だ。今回の『活用方法』は、14年度からの取り組みでJSが蓄積した知見を基にまとめた。JSと委託団体、受注者の「三方良し」のため、「プロジェクト・プロセス間の情報損失を最大限回避し、効率的で質の高いプロジェクトの実現を目指す」としている。
 具体的には、BIM/CIMの活用対象として@合意形成A現況把握B施設配置検討C設備等配置検討D施工検討E概算数量/金額算定F空間調整G竣工状況記録Hデジタルデータ引渡―の九つを要求事項として明示。受注者は、プロジェクトの対象施設や業務や施工の内容を踏まえ、BIM/CIMの実行計画を作成し、JSと事前協議して実施事項を決める。
 第1弾の適用対象になった瑞穂市のアクアパークみずほは、全体計画水量1万9600立方b/日の高度処理水処理施設・汚泥処理施設を新設するもの。今回、2450立方b/日分の施設を、水ingエンジニアリングを代表企業とし、三水コンサルタントと大日本土木、TSUCHIYA、松野組を構成員とする企業グループが、JS初のECI方式(技術提案・交渉方式)で受注、設計・施工で建設する。
 設計・施工を行うため、『活用方法』で示した九つの要求事項全てでBIM/CIMを活用する。
 JSでは、基本設計を今後公告する北九州市若松ポンプ場など複数の重点プロジェクトをこの他にも選定して『活用方法』を評価・検証し、BIM/CIM活用を推進する方針だ。
 また、『活用方法』を近日中にホームページで公開する。

提供:建通新聞社