国土交通省は、月面基地の建設など宇宙建設革新プロジェクトの具体化へ、有識者や民間企業と「宇宙を目指す建設革新会議」を新たに立ち上げた。5月18日に第1回会合を開き、個々のプロジェクトの取り組み状況や、建設と宇宙に関わる政策動向、全体の推進方策について情報共有した。
新たな会議体は、2021年度に設置した「無人建設革新技術開発推進協議会」が前身。推進協で検討してきた12のプロジェクトが実現可能性調査を終え、全て開発段階に移行したことから、発展的に解消し会議名称を新たにした。産学官の連携を強化し、宇宙開発に必要な建設技術の研究開発につなげる。
宇宙開発は、アメリカや中国など国際間の競争が高まりつつある。日本では宇宙資源を探査する「宇宙開発利用加速化推進プログラム(スターダストプログラム)」に取り組んでおり、21年度から、月面基地を建設するための技術開発を国交省と文部科学省が連携して進めることとしていた。
冒頭のあいさつで石上玄也委員長(慶應技術大学准教授)は、「この分野でイニシアチブを取れるのは日本しかいない。率先してプレゼンスを出せるようにしたい」と述べ、協力を求めた。
提供:建通新聞社