国土交通省は、「建設現場で働く人々の誇り・魅力・やりがい」に関する取り組みの具体例や好事例を新たにまとめた。将来の担い手確保へ、具体的なイメージアップ・PR戦略なども盛り込んでおり、受発注者双方で水平展開を目指す。
建設現場で働く人々の誇り・魅力・やりがいに関して国交省は、2020年に提言をまとめた。具体的には、▽災害対応における着用物の統一化▽工事銘板による技術情報の発信▽女性活躍の推進の発信▽建設現場のイメージ映像の発信―の4施策に取り組むこととした。一方で、新型コロナウイルスがまん延し思うような発信ができずにいた。コロナの感染症分類が5類に緩められたこともあり、具体例と好事例を追加するなど内容を新たにし、地方整備局や業界団体に発信し直した。
国交省では、22年度に整備局と業界団体にヒアリング調査し、4施策のこれまでの取り組みに対する意見を聴取。4施策のうち、災害対応における着用物の統一化について、整備局からは「一目瞭然で業界の活躍が分かりやすい」「統一感を持って災害に対応できる」などの意見が出た。一方で、業界団体からは「ビブスを配布しているが着用が進んでいない」「TEC―FORCEを通した発信もうまく活用するべき」といった声が上がった。
建設現場のイメージ映像の発信では、バーチャル現場見学会やYouTubeなど動画共有プラットフォームを活用した現場の見える化、デジタルサイネージなどにより、一般市民をターゲットとした建設業の魅力の発信に取り組んでいくとした。
他の2施策も着実に進んでおり、業界全体でやりがいにつながる取り組みの好事例を共有しながら、さらなる行動につなげる。
提供:建通新聞社