国土交通省は、月面基地の建設などに備えた「宇宙建設革新プロジェクト」の2023年度の取り組み12件をまとめた。内訳は、自動化・遠隔化などの無人建設技術8件、建材製造技術1件、簡易施設建設技術3件。実現可能性の検証から技術研究開発に移行する3件を含め、いずれも前年度から引き続き研究開発を進める。
12件の内容は次の通り(かっこ内は代表者)。
【無人建設技術】
▽建設環境に適応する自律遠隔施工技術の開発―次世代施工システムの宇宙適用(鹿島)▽自律施工のための環境認識基盤システムの開発および自律施工の実証(清水建設)▽月面適応のためのSLAM自動運転技術の開発(大成建設)▽トータル月面建設システムのモデル構築(有人宇宙システム)
▽デジタルツイン技術を活用した月面環境に適応する建設機械実現のための研究開発(小松製作所)▽月面の3次元地質地盤図を作成するための測量・地盤調査法(立命館大学)▽索道技術を利用した災害対応運搬技術の開発(熊谷組)▽回転切削圧入の施工データを利用した月面建設の合理的な設計施工プロセスの提案と評価(技研製作所)
【建材製造】
▽月資源を用いた拠点基地建設材料の製造と施工方法の技術開発(大林組)
【簡易施設建設】
▽月面インフレータブル居住モジュールの地上実証モデル構築(清水建設)▽月面における展開構造物の要件定義および無人設営検討の技術開発(大林組)▽月の縦孔での滞在開始用ベースキャンプの最小形態と展開着床機構の開発(東京大学)
提供:建通新聞社