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中央ニュース

2023/04/11

直轄業務の重点方針 プロポ等で地域要件

 国土交通省は、直轄事業の設計業務での品質確保対策と入札契約方式の改善について、2023年度の重点方針を決定した。入札契約方式の改善では、プロポーザル方式の一部案件などで地域要件を設け、地域の担い手の確保・育成につなげる。履行期限の平準化や、条件明示チェックシート、情報共有システム(ASP)を活用した業務環境の改善にも取り組む。
 プロポでの地域要件の設定は、地域特性を踏まえた検討業務のうち、比較的難易度の高くない案件で試行的に行う。併せて、総合評価落札方式でも全タイプで地域要件の設定を試行できるようにする。地域に精通した企業の力を生かすことで、成果品の質の向上や地域の担い手の確保・育成につなげる。
 履行期限の平準化は、3月に集中しやすい納期を四半期ごとに分散する。目標は毎年度、業務案件が納期を迎える時期の全体に占める比率を、四半期ごとに定めている。23年度は昨年度と同様の水準となる、第1四半期が15%以上、第2四半期が25%以上、第3四半期が25%以上、第4四半期が35%以下となるようにする。中長期的にはその比率が上・下半期各50%を目指す。
 条件明示チェックシートは、明示すべき設計条件を確認するためのもの。基本的に予備設計段階で、予備設計の受注者が作成する。発注者は詳細設計の発注前に条件明示チェックシートを確認し、必要な設計条件を詳細設計の受注者に示さなければならないことを記載した。
 業務環境の改善に向けては、原則化したASPを活用し、書類の削減や事務作業の省力化につなげる。この他、電子納品保管管理システムの受注者への資料貸与機能も適切に活用していく。業務成果の納品時には、電子納品チェックシステムによるチェックを通過したことを示す証明書類を確認することで、電子納品を徹底するとした。
 BIM/CIMは、原則適用を始めたことを踏まえ、適用に関する実施方針に基づいた実施を促していく。
 設計業務の品質向上と労働環境の改善を図るため、各地方整備局に重点方針に沿った業務の執行を指示した。

提供:建通新聞社