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　国土交通省は、プレキャストコンクリート（ＰＣａ）製品の直轄事業での活用拡大に向けて、定量的な評価手法を新たに取り入れる。２０２３年度に試行要領案を策定し、24年度から直轄設計業務で試行する。ＰＣａの選定理由を点数化し定量的に示すことで、導入の適否を判断しやすくする。
　新たな評価手法では、費用対効果に基づき評価の項目と指標を設定。ＰＣａと現場打ちのそれぞれの優位性を点数化することで、導入効果を比較できるようにする。評価項目は「省人化効果」「働き方改革寄与度」「安全性向上」「環境負荷低減」の４項目＝表参照。このうち「省人化効果」では、ＰＣａと現場打ちの総人工数を評価指標とし、それぞれの優位性を点数化する。
　「働き方改革」は施工日数、「安全性向上」は総人工数と施工日数、「環境負荷低減」は二酸化炭素（ＣＯ２）の排出量を評価指標とする。
　新たな評価手法の有効性は、国交省が過年度の直轄業務５件に適用し検証済み。今後は試行に向けて、経済性を含めた評価の検討も必要になるとしている。24年度に試行し、25年度以降の本格導入を目指す。
　ＰＣａ製品の導入促進に向けては、民間審査制度の活用も検討する。23年度に発注者ニーズを調査し、24年度以降に活用の枠組みを検討する。

提供：建通新聞社