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2023/02/10

品確議連総会 担い手確保へ意見交換

 自民党の公共工事品質確保に関する議員連盟(品確議連、根本匠会長)は2月8日に第14回総会を東京都内で開いた。建設業団体の代表者らも交え、担い手確保に向けた取り組みについて意見を交わした。業界団体からは、技能者の賃上げ資金を確保するための公共工事設計労務単価の引き上げや、国土強靱(きょうじん)化を継続的に進めるための仕組みづくりを求める声が上がった。
 総会の冒頭、根本会長=写真=は、「政府が目指す新しい資本主義の考え方に基づき、建設業界も『成長と分配の好循環』の実現に向けた取り組みを進める必要がある」とした上で、「そのためには、働き方改革や週休2日への対応といった政策的な視点も踏まえ、設計労務単価をしっかり引き上げて行かなければならない」とする考えを述べた。
 意見交換では、関係団体から集まった要望を提示した。
 このうち全国建設業協会の奥村太加典会長は、技能者の賃上げ資金を確保するために、引き続き、設計労務単価を引き上げるよう要望した。時間外労働時間の上限規制適用を1年後に控え、休日が増えても年収ベースで減収とならないよう、休日分を補う労務単価の増額も求めた。強靱化については、5か年加速化対策の着実な推進と、対策終了後の新たな仕組みづくりを提案。例えば、「5年ごとの中長期計画を策定し、予算と連動していく仕組みづくりを検討してはどうか」とした。
 総会ではこの他、国土交通省が、技能者の賃金水準確保への取り組み状況を報告した。ダンピング対策については、地方自治体へも順調に浸透しており、最低制限価格などの算定式に「最新の中央公契連(中央公共工事契約制度運用連絡協議会)モデル相当以上の設定水準を採用する自治体が増えてきた」とした。持続可能な建設業の実現に向けて、労務費へのしわ寄せが及ばないように契約金額や技能者の賃金を決定できる仕組みの検討も進めているとした。

提供:建通新聞社