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2023/02/08

建築物の定期調査 指定できる範囲を拡大

 政府は、3階以上で延べ面積が200平方bを超える事務所などの建築物を専門技術者による定期調査報告の対象に指定できるようにする。このため、建築基準法施行令を改正する政令を2月7日に決定した。4月1日に施行する。
 定期調査報告制度は、不特定多数が利用する建物で、事故や災害による被害が発生しないよう調査し、特定行政庁への報告を求めるもの。2021年に発生した大阪市北区でのビル火災を踏まえた防火・避難対策に関する有識者検討会で、定期調査の範囲を拡大すべきとの指摘があり、制度を見直した。
 今回の政令では、物流倉庫に大規模なひさしを設置できるようにする制度改正も盛った。現行規定ではひさしのうち建物から水平方向に1b以上突き出ると建ぺい率に算入しているが、5bまで算入せずに済むようにする。
 さらに、火災時の倒壊防止のため壁・柱が耐えるべき時間を、現行の60分刻みから30分刻みへと細分化。木材を部材として利用しやすくする。
 この他、窓がない居室に関する避難規制の合理化も盛り込んだ。

提供:建通新聞社