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2023/02/03

既設電柱の占用制限 緊急輸送道路で導入へ

国土交通省は、緊急輸送道路の既設電柱の占用制限に向け、優先度の高い区間から順次導入する考え方をまとめた。占用制限の手続きイメージなども示しており、2023年度以降に具体化への検討を深める。
 全国の緊急輸送道路の総延長は約9・5万`。21年度末現在で約100万本の既設電柱がある。占用制限を設けることで、無電柱化の全体的なスピードアップにつなげる。
 既設電柱の占用制限の具体化に向けて国交省は、▽撤去のペースや費用負担の在り方▽導入区間の優先順位▽住民の電力・通信サービス利用の継続性―を検討のポイントに挙げる。
 占用制限の手続きイメージ=図参照=によると、占用制限に当たっては、地方ブロック無電柱化協議会と下部組織の都道府県部会で意見聴取した上で、道路管理者が「既設電柱占用制限導入計画」を作成し、占用制限区域を指定する。既設電柱占用制限導入計画は5年間の全体計画とする。
 その後、電線管理者が撤去完了までの年度計画として「電柱撤去化計画」をまとめる。電柱の撤去期間については最大10年を想定。進捗状況は協議会へ報告する。
 緊急輸送道路での電柱の占用制限は、新設電柱を先行してきた。新設電柱の占用制限については現在、30道府県が管内の緊急輸送道路全線で導入している。
 21年に大臣決定した無電柱化推進計画では、緊急輸送道路での既設電柱の占用制限について、電線管理者と撤去ペースや費用負担などの協議を進めながら、電線共同溝方式予定区間や電柱倒壊による道路閉塞の影響が大きい区間から、早期に実施することとしていた。

提供:建通新聞社