国土交通省は、総合評価落札方式による直轄業務について、2022年8月末時点での賃上げ加点措置の実施状況をまとめた。入札参加者のうち賃上げを表明した企業の割合は全業種平均で70%となった。同時期に集計した直轄工事での表明率63%より7ポイント高かった。
加点措置状況は、22年4〜8月末に契約した直轄業務の総合評価案件全2664件を集計した。賃上げ加点措置は総合評価案件が対象となる。入札参加者は970者(延べ1万3559者)あり、うち675者が賃上げを表明した。表明率は70%となった。
表明率を業種別に見ると、土木コンサルが78%、補償コンサルが77%、地質調査が74%、測量が69%と、土木系の案件で高い傾向が見られた。建築コンサルは16%と低かった=グラフ参照。
月別の表明率は4月が76%、5月が73%、6月が72%、7月が70%、8月が70%とほぼ横ばいで推移している。
落札者に占める賃上げ表明率は、落札者482者に対して表明者419者で87%となった。
直轄業務は、総合評価案件が発注件数全体の6割にとどまっており、残る4割で加点措置が行われていない。一方、直轄工事は発注案件のほぼ全件が総合評価となっている。
提供:建通新聞社