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中央ニュース

2023/01/24

事業促進PPP 多様化でタイプを5分類

 国土交通省は、直轄事業で導入してきた包括的マネジメント手法「事業促進PPP」について、ニーズの多様化を踏まえて五つのタイプに分類する。2022年度末までに「直轄の事業促進PPPに関するガイドライン」に反映する。
 事業促進PPPは、大規模な災害復旧事業などで、国交省側が実施する用地業務や設計業務、地元説明、関係機関協議を含めたマネジメント業務を包括的に委託し、設計から施工、維持管理までの効率的な実施につなげるもの。東日本大震災をきっかけに多用してきた。業務の効率化や技術的課題を解決しやすいといったメリットもあり、近年では、平常時の大規模事業などにも導入している。
 直轄事業での実施件数を見ると、22年は12年比で8・7倍の191件となった。国交省では、多様化してきたニーズに応えるため、事業促進PPPを発注実態に合わせて五つのタイプに分類する。
 具体的には、調査から施工までの複数段階をマネジメントする「総合型」、マネジメントの範囲が単独段階のみの「単独型」、技術的に高難度の事業に適用する「技術支援型」、地域課題に密接した事業を対象とする「地域精通型」、施設管理に適用する「施設管理型」に分け、タイプ別に設定可能な業務内容を定めた。
 例えば、「総合型」では、全体事業計画の整理や測量・設計などの指導・調整、工程・コストの管理、BIM/CIMの活用支援といった業務を設定できる=表参照。
 改正ガイドラインでは、5タイプを新たに明記する他、事業促進PPPの技術者に求められる能力に関する記載も充実させ、受注者の選定や業務遂行の参考にする。

提供:建通新聞社