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中央ニュース

2023/01/12

市区町村の平準化 近畿、中部で進まず

 国土交通省と総務省は、2021年度の政令市・市区町村の平準化率をまとめた。全国平均は、前年度より5ポイント上昇し、62%となった。地区別にみると近畿地区が、前年度比マイナス1ポイントの55%と全地区で唯一低下した。中部地区は1ポイント上昇し52%となったものの、近畿地区とともに50%台にとどまった。国交省は、最低でも60%以上の水準を確保するよう平準化に取り組むことを促している。
 平準化率は、4〜6月期の月当たりの工事平均稼働件数を、年度全体の月当たりの工事平均稼働件数で除したもの。20年度から、都道府県と政令市・市区町村の平準化率について、個別に「見える化」し公表している。稼働中の工事現場が少なくなる第1四半期の稼働率を自治体に意識してもらい、さらなる平準化につなげる取り組み。
 21年度は、政令市・市区町村では全国平均が62%となり、関東、近畿、中部の3地区を除く7地区で全国平均を上回った。関東は60%、近畿は55%、中部は52%だった=表参照。
 一方、都道府県では、全国平均が前年度より3ポイント上昇し80%に達した。都道府県別に見ると、宮城県が平準化率100%を達成。岩手県、山形県、長野県、広島県、香川県、大分県の6県が90%台に、秋田県、福島県、栃木県、群馬県、東京都、新潟県、富山県、福井県、岐阜県、大阪府、兵庫県、島根県、徳島県、愛媛県、佐賀県、長崎県、熊本県、沖縄県の18都府県が80%台となっている。60%を下回った団体はなかった。
 平準化率と併せて、国交省が推奨する平準化に向けた「債務負担行為の活用」「柔軟な工期の設定(余裕期間制度の活用)」など五つの取り組み状況も公表した。
 平準化の推進に向けて国交省は、都道府県と政令市に対して、土木以外の部局でも取り組みに力を入れるよう要請するとともに、市区町村にも周知するよう促している。

提供:建通新聞社