国際人材協力機構(JITCO)は、外国人材の受け入れや送り出しに携わっている国内外の機関を対象に行った、技能実習と特定技能の両制度に関するアンケート調査の結果をまとめた。制度見直しの方向性については、両制度の特長を生かしながら「連結性を高める改正を加えて併存させるべき」との声が37・1%を占めて最も多かった。
昨年11月に、監理団体や実習実施者、登録支援機関、送出機関など国内688機関、海外77機関を対象としてアンケートを行った。両制度については政府が有識者会議で見直しも視野に入れた議論を進めている。JITCOはアンケート結果を関係機関に提出し、議論の参考にしてもらいたい考えだ。
技能実習制度の課題については「不足労働力の確保の手段として機能している」とし、目的と実態のかい離を指摘する回答が最多だった。
制度見直しに期待する点としては「労働力不足対策に正面から取り組む」ことを求める回答が最も多かった。受け入れ対象職種の拡充や、通算在留可能年数の延長、外国人材の大都市への集中を回避する仕組みづくりを求める声も多かった。
見直しの具体的なイメージとして、労働力の受け入れ制度として一本化することや、技能実習を特定技能の前段階として明確に位置付けるよう求める意見も寄せられた。
提供:建通新聞社