厚生労働省は、2024年度から建設業でも時間外労働の上限規制が始まることを踏まえ、週休2日制の導入や36協定の見直しに取り組む企業を対象に必要経費を支援する。このため、「働き方改革推進支援助成金」(適用猶予業種等対応コース)を新設する。23年度当初予算案に事業費として42億円を盛り込んだ。
助成金を通じ、週休2日制工事の導入を促進する。4週4休から4週8休まで、週休を1日増やすごとに25万円を支給する。さらに、36協定の見直し幅に応じて最大250万円を支給する。
助成対象となる費用は、就業規則の作成・変更や外部専門家によるコンサルティング、労務管理用機器の導入など。能率向上につながるような設備、機器の導入にも充てることができる。
当初予算案には、中小・小規模事業者を対象とした働き方改革支援事業に37億円を計上。建設業に特化した相談窓口も設け、専門家によるコンサルティングや研修を行う。
ハローワークでも、建設業を含めた人材不足分野への就職支援を強化。ハローワーク内に設けている人材確保コーナーを拡充し、求人者への助言や企業とのマッチングを強化する。
一連の施策は、政府が掲げる「人への投資」施策の一環。人材の育成・活性化に向けた事業費には前年度比22・5%増の1138億円、賃上げ支援には12・6%増の107億円を計上した。
提供:建通新聞社