政府は、PFI事業の2021年度の実施状況をまとめた。実施方針を公表した事業数は58件で、前年度と同数だった。契約金額は合計4577億円。これにより、PFI法が施行された1999年度以降、21年度末までに実施されたPFI事業は932件となった。
21年度に実施方針を公表した案件のうち、公共施設等運営権(コンセッション)方式の活用を前提とした事業は5件だった。これを加え、これまでに実施されたコンセッション事業は46件となった。
施設の分野別では、社会教育施設や文化施設など「教育と文化」が26件で最多。道路・公園など「まちづくり」が14件、医療施設や廃棄物処理施設など「健康と環境」が7件、観光施設や農業振興施設など「産業」が4件、「その他」が7件だった。
単年度でのPFI実施方針の公表件数のピークは19年度の78件だった。コロナ禍が始まった20年度、21年度はいずれも58件で推移した。
10日に成立したPFI法改正では、PFI事業の対象にスポーツ施設と集会施設を追加。政府は、これまで実績のなかった自治体にもPFI事業の実施を促していく考えだ。
提供:建通新聞社