国土交通省は、建設キャリアアップシステム(CCUS)に週休2日の達成状況を確認できる新機能を追加した。国交省直轄の週休2日工事で試行し、効果を確認するとともに、地方自治体や民間発注者にも利用を促していく。週休2日の達成を確認するための手間と時間の軽減が期待できる。
新機能では、発注者が元請けの同意を得た上で、現場での技能者の週休2日の達成状況をCCUSを介してインターネットで閲覧できるようにした。現場入場の際に蓄積した就業履歴を利用するため、受注者は、現場閉所率を算出した帳票の作成と提出の手間がなくなる。発注者も帳票をCSVで出力でき、より効率的に達成状況を確認できる。
公共工事では国や都道府県、政令市で週休2日工事の導入が進んでいる。国交省の直轄工事では、21年度に全公告件数に占める週休2日工事の実施率が97・4%に達した。建設業への時間外労働の上限規制適用を見据え、23年度での実施率100%の達成を目指すとしている。
一方で、市区町村の発注工事や民間工事を含めた建設工事全体では、技術者のおよそ4割が4週4休以下で働いている現状がある。CCUSの新機能で確認作業を効率化し、週休2日工事導入の裾野を広げる。
新機能ではこの他、技能者のCCUS利用状況や施工体制台帳、作業員名簿、施工体系図などの帳票も閲覧できるようにした。
提供:建通新聞社