国土交通省は、高速道路の暫定2車線区間の正面衝突事故防止対策について、2023年度以降に長大橋約12`とトンネル約1`で試行し、本格展開に備える。12月6日に高速道路の正面衝突事故防止対策に関する技術検討委員会の第6回会合を開いた。
長大橋とトンネルを対象とした暫定2車線区間の正面衝突事故防止対策では、昨年度から本年度に初弾試行を実施した。長大橋4カ所(約780b)とトンネル2カ所(約440b)にセンターパイプかセンターブロックを設置し、走行性と維持管理面での効果を検証した。問題がなかったため、試行範囲を広げながら、事故防止と緊急時対応での課題の洗い出し・検証を進めることとした。
試行は、対向車線飛び出し事故が発生した箇所のある長大橋や、規格規模がC・D等級のトンネルで実施する。
暫定2車線区間では、中小橋と土工部でワイヤロープ設置による衝突事故防止対策がおおむね完了している。長大橋とトンネルでは、構造上の特性からワイヤロープを設置できないケースが多い。このため国交省が、丸型鋼管を使ったセンターパイプか鉄筋コンクリート製のセンターブロックで代用できるか導入効果を探っている。
提供:建通新聞社