トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2022/12/08

「パラダイムを転換」 インフラメンテ国民会議

 社会資本の保全に向けて産学官民が連携するインフラメンテナンス国民会議が12月7日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で総会を開いた。冨山和彦会長は、社会資本整備審議会・交通政策審議会の技術部会が自治体の枠を超えた広域のインフラ保全体制の構築を提言したことについて「パラダイムの大転換になる」と述べ、インフラ老朽化対策の進展に期待感を示した。
 インフラメンテナンス国民会議は、ゼネコンや建設コンサルタント、全国の自治体などで構成。2016年に発足し、新技術の発掘と普及や自治体支援、メンテナンスの意義の発信に取り組んでいる。
 総会では、国民会議内に4月に設置したインフラメンテナンス市区町村長会議について、代表幹事の橋勝浩東京都稲城市長が、全国の市区町村長の半数以上が既に参加していることを報告。「メンテナンスへの国民的な理解を得て、一つの大きなムーブメントにしたい」と述べた。
 斉藤鉄夫国土交通相も参加した。中央道笹子トンネル天井板崩落事故から10年のメンテナンス行政を振り返り、国交省が予防的な保全対策に取り組んできたことを説明した。一方で、体制・予算面で課題のある市区町村が少なくないとし、「技術部会の提言を受け止め、持続可能なメンテナンスの実現に向けて取り組む」との考えを示した。

■「土木」の仕事を伝える

 インフラメンテナンス国民会議の総会は、メンテナンスに関する展示イベント「社会インフラテック」に合わせて開催した。写真家の山崎エリナ氏が開いた写真展「土木現場で働く人びと」には、斉藤鉄夫国交相も立ち寄り、トンネルや水路などで働く人たちを撮影した写真を熱心に見て回った。

提供:建通新聞社