国土交通省は、2022年度第2次補正予算の成立を受けて、直轄事業で価格や工期を設定する際、スライド条項を含めて適切に対応するよう地方整備局などに通知した。物価の高騰を踏まえ、労務費や原材料費、エネルギーコストの取引価格を反映するよう求めている。
22年度第2次補正予算が成立した12月2日付で大臣官房技術調査課長ら関係課長名の通知を地整などに送った。公共工事の品質確保と、その担い手の中長期的な確保・育成に配慮しながら迅速に予算を執行する。
具体的には、入札・契約手続きの効率化に向けて、▽一括審査方式の積極活用▽実績にとらわれない総合評価落札方式の積極活用▽手続き期間の短縮―などを引き続き実施する。
さらに、円滑な事業執行に向けて▽施工時期平準化▽発注見通しの速やかな公表▽発注見通しの統合公表など発注者間の連携▽災害復旧工事での適切な入札契約方式の選定▽ICTを全面活用した工事の推進▽前払金、中間前払金の活用―などを行うとした。
「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための5カ年加速化対策」に基づく、複数年度にわたる事業を円滑に執行できるよう、事業加速円滑化国債の活用も求めた。補助事業においても同様に事業加速円滑化国債を活用し、自治体が複数年度にまたがる国庫負担の見通しを立てられるようにする。
提供:建通新聞社