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中央ニュース

2022/12/01

残業規制・インボイス 適切な備え要請

 国土交通省は12月1日、適正な下請け契約と代金支払いを建設業界に求める「盆暮れ通達」を建設業団体に送付する。特に、時間外労働の罰則付き上限規制とインボイス制度への適切な備えを求める。法定福利費と労務費を適正に確保するため、適正な手順で元下間の契約を結ぶことも要請。現場も含めて指導の徹底を促す。
 盆暮れ通達は、資金需要が増す夏季・冬季の年2回、不動産・建設経済局長名で送付。経営基盤の弱い下請け企業への適正な支払いを求める。昨年暮れからは主要民間発注者団体へも送付し、民間工事での適正な契約も促している。
 建設業への適用まで1年半を切った残業規制では、長時間労働の是正や週休2日の確保など、働き方改革を急ぐよう要請する。
 インボイス制度は、2023年10月1日に始まることや、適格請求書発行事業者として登録する場合、23年3月31日までに申請する必要があることをあらためて周知する。一方で、インボイスの施行後、元請けが免税事業者との取引で、優越的地位を乱用しないよう留意することを求めている。
 通達ではこの他、下請け代金の設定で明確に経費内訳を示すことや、書面による見積書の提出、双方協議など適正な手順の徹底などを要請。明確にすべき経費として、労務費、法定福利費、一般管理費、建設副産物の運搬・処理費などを明示した。
 資材価格高騰への対応では、スライド条項の適切な設定・運用を要請する。下請けへの配慮事項として、建設キャリアアップシステム(CCUS)と建退共制度が連携した一括作業方式の利用も促す。

提供:建通新聞社