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中央ニュース

2022/11/11

中小の賃上げ促進に1・1兆

経済産業省は、コロナ禍や物価高騰が進む中で、中小企業が賃上げに取り組めるようにするための環境整備として、2022年度補正予算案に1兆1190億円を計上した。ここ数年は資金繰り支援に力点を置いてきたが、今回は事業環境の変化への対応、生産性向上の取り組みについても支援策も手厚くした。
 事業の見直しに取り組む中小企業に対し、設備投資やシステム導入、研修費などに必要な費用の一部を補助する「中小企業等事業再構築促進事業」に5800億円を盛った。物価高騰への対策に取り組む企業に特化した補助枠を設ける。また、成長分野の産業や、グリーン分野などに特化した上乗せ支援も新設する。
 中小企業の生産性向上に向けた設備投資などを支援する「中小企業生産性革命推進事業」にも2000億円を配分。ICT建機の導入などにも充てられる「ものづくり補助金」や、小規模事業者向けの持続化補助金、IT導入補助金などを継続する。
 民間金融機関を通じた資金繰り支援には1832億円を充てる。コロナ禍対応で実施していた無利子無担保融資からの借り換え需要に対応するため、必要な信用保証料の一部を補助する。
 企業の創業を後押しする観点から、創業時に経営者保証を求めない新たな信用保証制度も整備する。
 グリーン分野・デジタル分野の研究開発、投資拡大にも取り組む。脱炭素化につながる研究開発、社会実装を対象としたグリーンイノベーション基金事業の拡充には3000億円が必要とした。
 この他、省エネ化の促進に向けて、省エネ設備更新補助金に500億円、住宅の断熱性能向上に向けた先端設備導入に900億円、高効率給湯器の導入促進に300億円をそれぞれ盛り込んだ。

提供:建通新聞社