国土交通省は、直轄工事や業務の成果データを保管する電子納品・保管管理システムの機能強化で、新たに「貸与資料ダウンロードシステム」を整備し、受注者が必要な成果データを外部からインターネットでダウンロードできるようにした。システム上で資料検索もできるため、受注者は成果データ借用のための移動時間・費用、データ検索の手間が省略できる。操作マニュアルや運用に当たっての注意事項を地方整備局などに通知した。11月1日から運用を始める。
工事や業務の受注者は、施工や設計などに際して所管事務所に出向き、発注者職員から受注案件に関連する成果データをCD―ROMなどの媒体で受け取る必要があった。
ダウンロードシステムでは、工事や業務を受注した業者に対して、システムを利用するためのIDとパスワードを発注者が発行する。受注者はシステムの利用申請と成果データのダウンロード申請を行い、発注者の承認を得た上で、成果データをダウンロードできるようになる。
受注者は所管事務所に出向く必要がなくなり、発注者もCD―ROMにデータを焼き付ける作業を省略できる。
電子納品・保管管理システムについて国交省は、受発注者間のデータマネジメント改善の取り組みとして、順次、機能強化を進めている。本年度はこの他、入札参加者がインターネットで成果データを閲覧できるようにもする。
提供:建通新聞社