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中央ニュース

2022/10/28

外国人向け有効求人 コロナ禍前から6割増

 ハローワークでの外国人向け有効求人数が、コロナ禍前を大きく上回る水準になっていることが分かった。2019年8月時点と比べると、20年8月は約3割減と大きく落ち込んだが、その後増加を続けて22年8月には約6割増に達した。一方で外国人の就職率に顕著な回復は見られず、厚生労働省は何らかの「ミスマッチ」が発生していると見ている。
 10月27日に開いた外国人雇用に関する有識者検討会で厚労省が示した。有効求人数を在留資格別に見ると、特に専門的・技術的分野以外での有効求人数が急増。「建設・採掘の職業」に限って見ても、同様の傾向だ。
 中小企業の現状については、日本商工会議所の大下英和産業政策第二部長が「人手不足が深刻化しており、外国人材への関心は高い」と発言。外国人の入国は緩和されたものの、急激な円安の進展もあって実際の入国数が限られる恐れがあるとした。その上で、企業の雇用環境整備に加え、国・地域による生活環境整備など、より広範な受け入れ体制を構築する必要性を指摘した。
 厚労省では、外国人雇用に関する統計調査を新設し、22年度に調査を開始する。基礎資料を整え、実態に即した外国人雇用対策の立案に生かす。

提供:建通新聞社