東北建設業協会連合会(千葉嘉春会長)は10月24日、国土交通省をはじめとする主要発注機関と地域建設業を取り巻く課題などを話し合う「2022年度東北建設業界ブロック会議」を山形市のホテルメトロポリタン山形で開いた。東北建協連は、国土強靱化の計画的な推進や社会インフラ整備予算の確保、働き方改革推進などを要望した。
本年度は▽国土強靱化の計画的推進と社会インフラ整備予算の確保▽設計労務単価改定と地域間格差の解消▽新担い手3法を踏まえた適切な運用と適正な利潤の確保▽働き方改革の推進と生産性向上▽頻発化・激甚化する自然災害における施工確保対策の在り方など▽地域建設業の社会的役割と公共事業の重要性についての戦略的広報―の6項目について議論した。
国土強靱化とインフラ整備予算確保をめぐっては、東北が積雪寒冷地であり、施工期間や施工条件に制約があるため、補正予算を主体とする措置では施工時期の平準化や働き方改革に逆行するおそれがあると指摘。当初予算での別枠の確保を求めたほか、現行の防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策終了後も、引き続き国土強靱化推進へ予算を安定確保するよう訴えた。
設計労務単価改定では、「同じ職種なら全国一律の設計労務単価が望ましい」と強調した上で、その第一段階として東北における地域間格差を解消するよう要望。また、新担い手3法の適切な運用と適正な利潤の確保に関しては、▽低入札価格調査基準のさらなる引き上げ▽適切な設計変更―を中心に議論した。
このほか、働き方改革と生産性向上では、中小規模工事へのICT活用の推
進策や、週休2日工事定着に向けた環境整備などを中心に意見を交換。頻発化・激甚化する自然災害への対応や、円滑な施工確保対策の在り方では、復興係数をはじめとする被災地特例の継続を要望した。
提供:建通新聞社