経済産業省は、電気工事士の筆記試験でコンピューターを使ったCBT方式を2023年度から導入する。当面は従来方式と併用になる見通し。単一の試験日を定める従来方式と異なり、CBT方式では一定期間内であれば受験できる。希望者が受験しやすい体制を整え、不足する電気保安人材の確保につなげる狙いがある。
このため、CBT方式での試験を認める電気工事士法施行令の改正案をまとめた。パブリックコメントを経て11月に公布し、23年4月1日に施行する。
従来の試験方式では試験日が限定されるため、週末に急きょ仕事が入るなど、業務の都合で機会を逃す受験希望者が一定数いたという。CBT方式で試験日程に幅を持たせられるようにし、受験しやすくする。
電気工事士の指定試験機関である電気技術者試験センターは今年、CBTの導入に向けて試行的な模擬試験を実施済み。全国の各都市に設けたコンピューター試験場に集まって受験する形式とした。「受験機会の増加につながる」と歓迎する意見や、図面の見にくさを指摘する声が寄せられている。
23年度以降のCBT本格導入においても、試験場で集まる形式とする。
提供:建通新聞社