富士教育訓練センターを含む全国の九つの建設教育訓練機関と、建設業振興基金でつくる「全国建設関係訓練校等連絡会議(通称・富士サミット)」は10月24日、国会議員向けの勉強会を東京都内で開いた=写真。連絡会議の桑原敏彦会長は参加した議員を前に、連絡会議を立ち上げた経緯を説明するとともに、人材や財政面で厳しさを増している教育訓練機関の活動・運営に対する支援の必要性を訴えた。
連絡会議は、各地で建設産業の技能訓練に取り組んでいる教育訓練機関が有志で集まり、8月に設立した。基本理念は「ものづくりはひとづくり」。少子高齢化が加速度的に進む中、教育訓練機関が連携することで、教育水準やカリキュラムを充実強化し、将来にわたる担い手の確保を目指す。
建設産業の教育訓練機関が置かれている現状について桑原会長は、「実業高校の生徒数が減少している今、建設業の人材確保は訓練校だけの問題ではない。高校、大学、専門学校を巻き込んだ大きな課題」とした上で、「建設業の魅力を若者に伝えていくために必要な支援をお願いしたい」と強く訴えた。
勉強会に参加した「公共工事品質確保に関する議員連盟(品確議連)」の根本匠会長は、「政府の新しい資本主義の大きな政策テーマに人への投資がある。5年間で1兆円の投資を見込み、技術、ノウハウをしっかり身に着けてもらうことを支援しようというもの。みなさんの意見をしっかり反映していきたい」と返答した。
提供:建通新聞社