家庭で消費するモノ、サービスの価格動向を示す「消費者物価指数」(CPI)で、住居の「設備修繕・維持」が上昇を続けている。総務省のまとめによると、2020年を「100」とすると今年9月は「108・1」。前年同月と比べても4%の上昇となった。
「設備修繕・維持」のCPIを見ると、4月以降は毎月、前年度比で2%以上アップ。特に8月は3・9%、9月は4%と直近で高い伸び率を示している。
食品や光熱水道費などを含めた「総合指数」は3%アップの103・1。財・サービス全体と比べても住居の修繕、維持の価格が高まっていることを示している。
企業間で取引するモノの価格を示す国内企業物価指数は、消費者物価指数よりも高い水準で推移している。20年を100とした9月の総平均は「116・3」で、前年同月比9・7%の大幅上昇。このうち建設と深く関わる木材は「169・8」で、引き続き非常に高い水準となっているものの、前月比では2・5ポイントとわずかに下がった。
企業間の取引価格は引き続き高い水準にあり、消費者物価がそれを追いかけている構図だ。コストアップ分の転嫁が進めば、消費者物価もさらに高まっていくと見られる。
提供:建通新聞社