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中央ニュース

2022/10/03

オンライン電子納品 業務で原則化

 国土交通省は、直轄業務でのオンライン電子納品と情報共有システム(ASP)の活用を、2023年度から原則化する。今後、一部の業務で試行した上で、フォローアップとして受注者と発注者から改善要望を受ける。要望があれば22年度末までにオンライン電子納品システムを改善するとしている。
 オンライン電子納品では、業務の成果品がインターネットで納品できるようになる。成果品のデータは受注者が情報共有システム(ASP)に登録し、発注者が確認・承認する。その後、「電子納品・保管管理システム」に自動で送信・登録される仕組み。
 試行業務は「ASPを活用している」かつ「納期末が10〜11月」とする条件に合う28件を選定。地方整備局別に見ると、ASP活用を先行して「必須」としている中部地整分が13件と最多を占めた。以下、北海道開発局が6件、中国地整が4件、四国地整が3件、東北地整と関東地整が各1件となっている。
 主な試行対象は▽新山梨環状道路桜井高架橋設計照査業務(甲府河川国道事務所)▽木曽川水系河川整備検討業務(木曽川上流河川事務所)▽庄内川管内測量業務(庄内川河川事務所)▽国道33号環境調査業務(土佐国道事務所)―など。
 通信回線の事情やASPの制限でオンライン電子納品が実施できない場合は、受発注者協議の上、従来の納品も認めていく。
 同省では、01年度から直轄事業での電子納品の運用を開始。受注者が調査・設計と工事の成果品をCD―Rなどに格納し、発注者に納品してきた。オンライン化によって、受注者側の電子媒体への格納や郵送の作業負担を軽減するとともに、受発注者が成果品をASPで共有できるようにし、作業効率や品質の向上につなげる。
 同省の直轄業務は毎年、約1万2000件の発注があり、うち納品が必要な業務が約9000件とされる。直轄の工事では業務に先行して21年度にオンライン電子納品を原則化している。

提供:建通新聞社