政府は9月6日、生物由来の廃棄物を製品・エネルギーの資源として一層利用するため、新たな「バイオマス活用推進基本計画」を決めた。農山漁村で発生する農作物の余りだけでなく、都市部の下水汚泥なども含めて総合的な利用を推進する。地域主体の取り組みを促し、現在約75%のバイオマス利用率を2030年までに約80%へ引き上げる。
活用するバイオマスは、家畜の排せつ物や下水汚泥、紙、建設発生木材、農作物の非食用部など。国内発生量は2021年時点で2・5億dを超えている。
50年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現に向け、発電などのエネルギー源として特に積極的に活用する。
このため、「バイオマス活用促進計画」を全ての都道府県で策定してもらい、地域の主体的な取り組みにつなげる。現時点の策定数は19道府県。
特に、利用率約75%の下水汚泥や約58%の食品廃棄物、約31%の農作物非食用部など、利用の進んでいないバイオマスに焦点を当て、種類ごとに最適な利用法を検討する。
提供:建通新聞社