厚生労働省は、外国人技能実習生が在籍している事業場を対象とした2021年の監督指導・送検の結果をまとめた。労働基準監督署などが監督指導した建設業の事業場は1528件で、このうち労働基準法令違反が見つかった事業場は1228件。違反率は80・4%で、全業種で最も高かった。
建設業の違反事項で最多だったのは「割増賃金の支払い」の403件(26・4%)。これに「安全基準」の299件(19・6%)、「賃金の支払い」の295件(19・3%)が続いた。
具体的には、技能実習生に割増賃金の一部が支払われていなかったり、無資格の技能実習生がフォークリフトを運転していた例があったという。
全業種の監督指導件数は9036件で、このうち72・6%の6556件で法令違反が認められた。主な違反事項は▽安全基準が2204件(24・4%)▽割増賃金の支払いが1443件(16%)▽労働時間が1345件(14・9%)▽年次有給休暇が1140件(12・6%)―など。
提供:建通新聞社