今年6月に熱中症により救急搬送された人は全国で1万5969人で、調査を開始した2010年以降で最多だったことが消防庁のまとめで分かった。前年同月の搬送人数の3・2倍になった。搬送者数の3分の2近い1万0560人は、急激に気温が上昇した6月25日〜30日に集中して発生した。
熱中症の発生場所別に見ると、道路工事現場や工場などの「仕事場1」から搬送された人数は1667人で、全体の10・4%だった。この他は▽住居が6258人(39・2%)▽道路が2914人(18・2%)▽競技場など不特定者が出入りする屋外が1719人(10・8%)―が多かった。
また、年齢別に見ると高齢者(満65歳以上)が最も多く、8758人と54・8%を占めた。18歳以上65歳未満の成人は5230人(32・8%)だった。
消防庁は、こまめな換気や屋外でマスクが不要な場合にマスクを外すことなど、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に配慮した形での熱中症対策を呼び掛けている。また、環境省による熱中症警戒アラートの発令中は外出を避けるよう促している。
提供:建通新聞社