国土交通省は、都道府県の入札契約担当課長らと、技能者の処遇改善や公共工事の円滑な施工確保で連携を強めていくことを申し合わせた。建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用も進める。7月19日に2022年度上半期ブロック監理課長等会議の最終となる会合を四国で開催、全日程を終えた。
監理課長等会議は、公共工事の品質確保と担い手の確保・育成を目的に、毎年、上半期と下半期の2回に分けブロックごとに開催。国と都道府県が連携して入札契約制度を改善するための申し合わせを行っている。今回は、技能者の処遇改善や公共工事での円滑な施工確保に備え、価格転嫁の対応や業務のダンピング対策などを、新たに取り組むべき事項として位置付けた。
価格転嫁への対応では、資材価格の高騰や納期遅れへの対応も含め、適切な設計変更・契約変更を行うよう、国から都道府県に要請した。
業務のダンピング対策は、低入札価格調査基準制度と最低制限価格制度の導入が遅れている市区町村を、国交省が地図上で色分けして「見える化」する。導入状況は都道府県と共有し、市区町村への制度導入を後押しする。
CCUSについては、CCUS推奨モデル工事や総合評価での加点措置など先行する取り組みを参考に、地域の実情に応じたインセンティブ措置の導入に努めるとした。
この他、都道府県公共工事契約業務連絡協議会を通じた市区町村への入札契約制度改善の働き掛けも継続する。
提供:建通新聞社