経済産業省は、大規模地震などの災害から産業活動の基盤を守るため、工業用水の事業継続計画(BCP)策定ガイドラインをまとめた。全国の用水事業の約4割でBCPが策定されていない実態を踏まえ、最低限必要な内容を整理。施設・設備の強靱(きょうじん)化を含め、事前の対策を充実させるよう促していく。
経産省は、BCPが未策定の工業用水事業では、人材・スキルの不足が課題になっていると分析。策定済みであっても被災後の目標復旧時間の設定をできていない企業が約7割を占めるなど、不十分な体制となっている。
ガイドラインでは、工業用水事業の支障となり得るリスクとして、▽地震、風水害など▽水質汚濁事故▽施設の劣化―などを例示。事業の継続、早期復旧に向けた対策を整理した。
事前対策としては、耐震化や浸水対策、資機材の備蓄などを挙げた。
提供:建通新聞社