斉藤鉄夫国土交通相は5月11日、盛土規制法案の実効性を高めるため、無許可行為や命令違反に対して、厳格な罰則を適用する考えを改めて示した。参院本会議で足立敏之議員の質問に答えた。
盛土規制法案では、盛土工事が適正に施工されるよう、規制区域内での盛土について、工事主に対して許可の取得を義務付けることとしている。併せて、無許可行為や安全基準違反があった場合、工事主や工事施工者に対し、工事の施工停止や災害防止措置を命じることができるようにする。
また、盛土後もその土地が適正に管理されるよう、危険な盛土を行った者や過去の土地所有者など、安全性に問題を生じさせた原因行為者に対しても、災害防止措置を命じることができるとしている。現所有者には安全な状態に維持する努力義務を課す。
参院本会議では足立議員が盛土規制の法的な責任の所在ついて質問。斉藤国交相は、「盛土の施工段階から施工後に至るまで、関係者の責任の所在を明確にした上で、災害防止のため必要な場合は、機動的に是正措置を命じる。無許可行為や命令違反に対しては、厳格な罰則を適用することにより、盛土による災害を未然に防止していく」と答えた。
提供:建通新聞社