斉藤鉄夫国土交通相は日本建設業連合会が4月28日の定時総会後に催した会員懇親会であいさつし、物価上昇の緊急対策(4月26日)を踏まえたスライド条項の適切な設定・運用などについて、民間の発注者などに自ら要請する用意があることを明らかにした。
あいさつの中で斉藤国交相は、緊急対策を巡って「適正な請負代金の設定や適切な工期の確保等について、発注者に対して周知徹底を図ることや、公共事業を前倒しで執行することとされた」と建設業向けの中身を改めて紹介。
これ受け、国交省として「受発注者間や元下間の契約でスライド条項を適切に設定・運用することや、既に締結された契約についても十分な協議を行い、適切な対応を図ること等について発注者に要請した」と説明。その上で「今後もさまざまな機会を捉え、私から直接要請することも含め民間発注者等に働き掛けていきたい」と語った。
また、設計労務単価の10年連続の引き上げや賃金の引き上げに関する建設業4団体との申し合わせに触れつつ、ダンピング対策の徹底と建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及促進にも意欲を示しながら「賃金引き上げに向けた取り組みを皆さんとともに進めていく」と強調した。
提供:建通新聞社