政府は、ナショナル・レジリエンス懇談会を開き、国土強靱(きょうじん)化に向けた地域支援の方向性(素案)を示した。都道府県・市町村が作成する国土強靱化地域計画に実効性を持たせるため、行政だけでなく、住民、企業が一丸となって取り組む共通目標を定める必要があるとした。地域ごとのリスクと備えるべき災害を整理し、国からの交付金などを一層重点化して対策を促進する。
地域計画は、行政や住民、企業が取り組むべき強靱化施策を示すもの。47都道府県に加えて、全市区町村の約96%が2021年度末までに策定を完了している。
26日の懇談会では、地域計画をさらに充実したものにするための方策を議論。地域単位で特定の災害による被害の発生リスクを評価し、取り組むべき事業の絞り込み、優先度の明確化につなげるとした。「目指すべき将来の地域の姿」を定め、地方公共団体や住民、企業がそれぞれ果たすべき役割を示す。
今後は、地域計画の新規策定ではなく改定に力点を置いた指針を作成し、地方公共団体に活用を促す。
提供:建通新聞社