建設現場で使う施工ロボットや、IoTアプリなどの施工支援ツールの開発に、複数のゼネコンと関連企業が連携して取り組む建設RX(ロボティクス・トランスフォーメーション)コンソーシアム(会長・伊藤仁鹿島建設専務執行役員)の会員が拡大している。2021年9月の発足時は正会員のゼネコン16社だけだったが、約半年が経過し、4月20日現在、正会員23社と協力会員50社の計73社に増えている。具体的に研究開発を行う分科会はこれまでに九つ設置した。
同コンソーシアムは、建設業の仕事の魅力と生産性の向上に向けて、ロボットなどの開発に複数の企業が連携して取り組むもの。開発コストを抑えるとともに、どの現場でも同じシステムを導入することで下請けの作業員の負担を軽減。施工性や生産性をより一層向上させる。
正会員のゼネコンは、21年9月の発足後、7社が新たに加わって23社になった。
また、発足時にゼロだった協力会員は、メーカーやITベンターをはじめ、通信や建機リース、設備工事、損保など多様な業界から50社が参加している。
これまでに設置した分科会は@資材の自動搬送システムAタワークレーン遠隔操作B作業所廃棄物のAI分別処理Cコンクリート系ロボットD墨出しロボットE照度測定ロボットF生産BIMG相互利用可能なロボットH市販ツール活用―の9分科会。
生産BIM分科会では、設計から維持管理までのデータフローの整理や、施工者から専門工事会社へのデータ連携を検討。また、BIMデータ活用ロジスティクス共通コードなどについて議論し、提言していく。
相互利用可能なロボット分科会では、各社がこれまでに開発したロボットを会員企業に展開するとともに、使用時の問題などについてフィードバックし、機能の改善を図る。
市販ツール活用分科会では、市販の製品について情報を共有。メーカーやベンダーなどに対して、より有効な製品への改良を促す。
分科会は、会員からの意見に基づき増やしていく。
現在の正会員23社は次の通り。
鹿島▽竹中工務店▽清水建設▽戸田建設▽浅沼組▽安藤ハザマ▽奥村組▽熊谷組▽鴻池組▽銭高組▽鉄建▽東急建設▽西松建設▽フジタ▽長谷工コーポレーション▽前田建設工業▽矢作建設工業▽飛島建設▽五洋建設▽東洋建設▽佐藤工業▽青木あすなろ建設▽三井住友建設
提供:建通新聞社