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2022/04/12

設計業務等の平準化 上期目標を2割増

国土交通省は、設計業務などの品質向上に向けた業務改善で、「履行期限の平準化」の2022年度目標を定めた。22年度内に完了する業務は、第1四半期に15%以上、第2四半期に25%以上、第3四半期に25%以上が履行期限を向かえるようにし、年度末に履行期限が集中しないようにする。上期だけで昨年比20%以上の引き上げとなる。契約件数の25%以上で国債を活用することも目標とした。4月11日に地方整備局に通知。地方ブロック発注者協議会などを通じて自治体にも周知し、地域全体の平準化の取り組みを促す。
 「履行期限の平準化」の22年度目標は、「設計業務等の品質確保対策及び入札契約方式等の改善」重点方針の中で示した。
 対象業務は測量、地質調査、土木関係建設コンサルタント。年度末に集中している業務の履行期限について、働き方改革や品質確保の観点から平準化を進めるため、四半期ごとに設定した目標比率の達成を目指す。
 さらに22年度に契約する件数の4分の1以上で国債などを活用する目標も設定。必要な業務を除き、履行期限が3月とならないように配慮を求めた。
 中長期的には、建設関連業団体からの要望を踏まえ、上半期50%、下半期50%の目標比率を設定し達成を目指すとした。
 「履行期限の平準化」に向けて国交省は、前年度の実態を踏まえ、目標比率を少しずつ引き上げている。21年度は第1四半期10%以上、第2四半期10%以上、第3四半期20%以上、第4四半期35%以下、繰り越し対応25%以上としていた。
 重点方針ではこの他、「業務の計画的な発注」や「BIM/CIMの本格運用」といった取り組みも新たに提示。このうち「業務の計画的な発注」では、発注時期や納品時期が忙しい時期と重ならないよう、平準化国債や機動的国債を積極的に活用し発注するよう促した。
 両国債は業務でも活用できるが、出先事務所の発注担当者に業務での活用の可否があまり認知されておらず、工事だけの活用にとどまっているという。
 重点方針は全体的に内容を一新。重点方針の目的をより明確に示すとともに、適切な入札契約方式の選定から設計成果の品質確保までの流れに沿って、各段階の留意事項をまとめて掲載。発注者がより参考にしやすい内容となっている。

提供:建通新聞社