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2022/03/11

外濠地区再生プロジェクトなど12プロジェクト発表 JAPIC

 日本プロジェクト産業協議会(JAPIC、会長・進藤孝生日本製鉄会長)は3月9日、「未来プロジェクト研究会シンポジウム」を東京都内でオンラインを併用して開いた。「安全・快適で豊かな国土づくりのために」をテーマに、『外濠(市ヶ谷〜飯田橋)地区再生プロジェクト』や『日光・鎌倉・京都の交通改善プロジェクト』『神戸空港の機能強化と関西三空港一体運用』など12の重点プロジェクトを発表した。
 『外濠(市ヶ谷〜飯田橋)地区再生プロジェクト』は、東京都心に開放的で快適な水辺空間を創出しようというもの。幹線道路の外堀通りの地下化と上部へのプロムナード整備をはじめ、外濠地下への貯留施設整備などを構想した。概算事業費は、外濠通りの地下トンネルが約650億円、外濠地下貯留槽が約300億円など、計約1000億円を想定している。
 『日光・鎌倉・京都の交通改善プロジェクト』では、自動車の流入抑制や駐車場の拡充などによって国際的観光地の魅力を高める。
 鎌倉では、市街地と海岸を分断する国道134号を延長3`にわたって地下化するほか、既存の由比ガ浜地下駐車場を拡張する。国道地下化に700億円、地下駐車場拡張に100億円を見込む。
 京都では、駐車場の新設・拡充や、動く歩道付き地下通路となどを構想している。
 『神戸空港の機能強化と関西3空港一体運用』では、空港機能の強化に向けて、3空港の役割分担の変更▽神戸空港の国際化と滑走路3000b化、同空港から新神戸・京阪神方面への連絡鉄道の整備▽関西国際空港と神戸空港の鉄道直結による一体運用―などを段階的に進める。関西国際空港〜神戸空港間の鉄道は海底トンネルで、複線の普通鉄道にした場合の事業費は約4000億円。
 このほか、『津軽海峡トンネルプロジェクト』『大都市の都市辺縁部における駅まち空間再構築』『東海道由比地区での強靱な国土交通軸確保のために』『中川運河水辺地区再生構想』『四国全県単線新幹線と地域発展』『瀬戸内クルーズネットワーク構想』『下関北九州道路の早期事業化を目指して』『沖縄本島ツインゲートウェイ構想』『気候変動による豪雨災害に備える』―を発表。
 『沖縄本島ツインゲートウェイ構想』では、沖縄本島の北にある伊江島空港の滑走路を2500bに延伸。同島と本島を5000b超のトンネルあるいは橋梁で結び、沖縄北部の振興につなげる。
 4月以降、これらのプロジェクトについて全国各地で講演会やシンポジウムを開催。地元経済界や有識者と連携して具体化に向けて活動する。さらに、2017年に発行した『提言! 次世代活性化プロジェクト』の改訂版を、新たなプロジェクトを盛り込んで6月に発行する。

提供:建通新聞社