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2022/03/01

小規模ICT モバイル活用で1点加点

国土交通省は、直轄工事でのICT施工の基準類を改定し、2022年度から小規模工事で小型のマシンガイダンス(MG)搭載バックホウなどの使用を可能とする。対象工種は土工(小規模施工)、床掘工、小規模土工、法面工。併せて、これら4工種の出来形管理で、モバイル端末を活用した場合に、工事成績評定で1点を加点する。起工測量から電子納品までの全段階で活用を必須としてきた3次元データについては、部分的な活用のみも認めることにする。
 小規模工事へのICT施工の適用拡大では、小型バックホウ(MG搭載)の使用を可能とするための基準類、実施要領を策定。土工量1000立方b未満の「土工(小規模施工)」や平均施工幅2b未満の「床掘工」など4工種=工種別適用範囲は表参照=で小型バックホウ(MG搭載)を使えるようにする。
 さらに、4工種の出来形管理では、衛星測位(RTKGNSS)やトータルステーション(TS)を活用した断面管理を標準とし、市販のモバイル端末を使い面計測を行った場合に、工事成績で1点を加点していく。
 モバイル端末を用いた出来形管理の面計測技術は21年に試行し、計測精度を確認。小規模現場での有効性が高いとみていた。
 3次元データの活用については、通常「起工測量」「3次元設計データ作成」「ICT建設機械による施工」「3次元出来形管理等の施工管理」「3次元設計データ等の納品」の全ての段階での活用を必須とし、工事成績で2点を加点してきた。
 小規模工事では、「起工測量」で活用の有無を選択できるようにし、部分的な活用でも加点(1点)を認めていく。
 22年度に適用拡大するICT施工は、小規模工事以外では、構造物工の基礎工を予定。出来形管理でTSなど光波方式の3次元計測技術の活用を可能とし、杭径計測作業の時間短縮につなげる。
 また、国交省は、直轄工事にICT施工を導入し5年が経過したことを踏まえ、書類の簡素化にも着手する。4月1日から、ICT建機のカタログやソフトウエアの仕様書について、メーカーのホームページで確認できる場合、提出を不要とする。3次元設計データチェックシートのチェック入り図面も無くす。
 これにより提出書類の約半分が不要になるため、施工者の負担軽減になるとしている。

提供:建通新聞社