国土交通省は、地方整備局が2020年度に発注した直轄工事を対象に、総合評価落札方式の適用状況をまとめた。適用率は件数ベースで97・4%と19年度より0・7ポイント減少。2年連続の減少となった。総合評価の工事成績評定点の推移を見ると、施工能力評価型の平均が79点となり、3年連続で技術提案評価型を上回った。
20年度の直轄工事は、一般競争、指名競争、随意契約を含め全8605件を発注。このうち総合評価は7931件(随意契約除く適用率97・4%)に適用した。タイプ別では、施工能力評価型(U型)が6262件で最多となり、以下、施工能力評価型(T型)が1285件、技術提案評価型(S型)が384件で続いた。
金額ベースでは、施工能力評価型(U型)が8963億円で全体の57・2%を占め、件数ベースと同様に最も多かった。以下、技術提案評価型(S型)の4216億円、施工能力評価型(T型)の2495億円の順。
1工事当たりの競争参加者数は、施工能力評価型で5・5者、技術提案評価型(S型)で7・3者となり、19年度までの減少傾向から、ともに増加に転じた。
平均落札率は、施工能力評価型が93・2%、技術提案評価型(S型)が92・6%で、ともに前年度から横ばい。
工事成績評定点の平均は、総合評価を本格導入して以降、17年度まで技術提案評価型が施工能力評価型を上回ってきたが、18年度に逆転。20年度も施工能力評価型が79点となり、技術提案評価型の78・6点を上回った。さらに価格競争の工事成績評定点も平均78・9点と、2年ぶりに技術提案評価型を上回っている。
提供:建通新聞社