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2022/02/03

一人親方の偽装 元請けが現場入場禁止も

 国土交通省は、一人親方対策を強化するための『社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン』の改訂案をまとめた。社会保険加入を逃れるため、実態は雇用している技能者を一人親方として偽装している下請けに対し、雇用関係に誘導したり、雇用契約を結ぶよう、元請けに指導を求める。指導に応じない場合、偽装した一人親方を抱える下請けの現場入場を禁止することも求めた。改訂するガイドラインは4月1日に施行する。
 建設業の社会保険加入対策が強化され、企業・個人単位の加入が進んだ一方、法定福利費の支払いを逃れるために雇用している労働者を一人親方に偽装するケースが増えている。国交省は2024年4月に始まる時間外労働の上限規制も一人親方には適用されないため、一人親方の偽装がさらに進むことを警戒している。
 現行のガイドラインでも、現場に雇用保険に未加入の作業員がいる場合、元請けに再下請負通知書や請負契約書の確認を求めており、改訂によって現場指導をさらに強化するよう、元請けに求める。
 具体的には、「10代の一人親方」「経験年数3年未満の一人親方」については、処遇改善や技能向上の観点から雇用関係へ誘導。また、発注先への専属性や資機材の負担、就業時間の拘束性を確認する「働き方の自己診断チェックリスト」を活用し、雇用労働者に当てはまる場合には、下請けに雇用契約の締結と社会保険加入を促してもらう。
 さらに、元請けの再三の指導に応じない下請けは「現場入場を認めない取り扱いとする」とも明記し、現場入場を禁止することも求めた。
 改訂案では、元請けが偽装した一人親方と請負契約を結ぶケースについても記述。労働者に当てはまる一人親方を「会社のヘルメットやユニホーム、名刺などを支給され、表向きは社員と呼ばれている」「作業員名簿上は社員(雇用)とされている」と例示、適切な雇用契約の締結を求めた。
 4月1日以降、全ての元請けに改訂したガイドラインに沿った下請け指導を求める。一方、元請けの現場指導の負担を軽減するため、建設キャリアアップシステムを活用した指導も検討。4月以降の運用状況を踏まえ、23年度末までに方向性を示し、26年度以降の運用を目指す。

提供:建通新聞社