全国生コンクリート工業組合連合会(全生連、吉野友康会長)と同協同組合連合会(同)のまとめによると、2021年(1〜12月)の全国での生コン出荷は、前年比3・0%減の7664万立方bだった。調査を開始した1976年以来の最低量を前年に続き更新した。災害復旧工事の進捗などによる官公需の減少が響いた。
出荷先別では、官公需は前年比7・4%減の2798万立方b、民需は0・4%減の4867万立方bで、官公需のマイナス幅が大きかった。
地域別の出荷量は▽北海道339万立方b(前年比1・0%減)▽東北586万立方b(11・8%減)▽関東一区1946万立方b(0・7%増)▽関東二区589万立方b(1・6%減)▽北陸340万立方b(17・6%減)▽東海949万立方b(2・1%増)▽近畿1108万立方b(0・7%増)▽中国436万立方b(9・1%減)▽四国318万立方b(5・6%減)▽九州1053万立方b(4・9%減)―。
東日本大震災の復興工事のピークアウトで東北地区は二桁の減少となった。北陸地区も、新幹線建設の反動減で大幅にマイナスした。
関東一区は、コロナ禍で前年に落ち込んだ反動増と、東京都内の再開発などでプラスした。東海地区は、東海環状自動車道など岐阜県や三重県内での道路工事が伸びを支えた。
中国地区では、西日本豪雨の災害復旧工事の進捗や、島根県であった火力発電所建設の反動減がマイナスにつながった。
今後の出荷量について全生連では、22年度の国の公共事業予算の規模などを踏まえ、ほぼ横ばいで推移するとみている。
提供:建通新聞社