厚生労働省がまとめた2021年の労働災害発生状況(1〜12月、速報)によると、建設業の死亡者数は前年比14・2%増の274人となり、速報ベースで17年以来、4年ぶりに増加へと転じた。休業4日以上の死傷者数も、8・6%増の1万4856人と前年の死傷者数を上回った。
今回は、21年1月1日から同年12月31日までに発生した労働災害のうち、22年1月7日までに報告があったものを集計した速報値で、確報値は例年4〜5月に公表する。
全産業の労働災害は、死亡者数が8・5%増の779人、休業4日以上の死傷者数が18・0%増の13万5358人と、いずれも増加している。
21年の建設業の労働災害による死亡者数は274人と全体の35・2%を占め、全ての業種の中で最も多かった。事故の型別で見ると、「墜落・転落」が最も多い104人で、「はさまれ・巻き込まれ」の29人、「崩壊・倒壊」の28人、「交通事故(道路)」の24人、「激突され」の21人などが続いた。
休業4日以上の死傷者数も、「墜落・転落」が4518人と最も多くなっている。
提供:建通新聞社