国土交通省は、ICT建設機械の認定制度創設に向けて、認定要件を固めた。今後、省内決裁を経て、3月上旬にも申請受け付けを開始。3カ月程度の期間で認定を終え、早ければ7月以降に公告する工事案件で適用していく。建機メーカーなどが開発・販売しているバックホウやブルドーザーなどのICT建機や後付けのICT機器が認定対象となる。施工者が認定建機を利用した場合、日常的に行っている、ICT建機の精度確認試験の記録・提出が不要になる。
対象となる建機は、土工機械(バックホウ、ブルドーザー、モーターグレーダー、振動ローラーなど)、路面切削機、地盤改良機、バックホウ浚渫船のうち、マシンガイダンス技術やマシンコントロール技術を備えたもの。後付けで建機に装着するICT機器も対象となる。
これらの開発や販売・レンタルなどを行っている建機メーカーやレンタルメーカーからの申請を受け、国交省で認定する。
性能については、出来形計測に必要な精度を確保することとし、水平・鉛直方向に各±50_以内の精度を満足していることを仕様書などで確認し認定することになる。
認定建機には6桁の認定番号を付与。各メーカーは「@―Construction」マークと認定番号を記載したステッカーを自ら制作し、建機に表示することができる。
ICT建機は、生産性向上の観点から現場での活用が広がりつつある。一方で、日常的に精度確認試験の記録・提出が必要となるなど、従来の建機では必要のない事務的な作業が増えるといったデメリットの解消がさらなる普及への課題となっていた。
そこで国交省は、一定の性能を満たす建機をICT建機として認定し、認定を受けた建機を施工者が利用する場合、日常の精度確認試験の記録・提出を不要とする。施工者の事務的負担を軽減することで、ICT建機をより活用しやすくし、ICT施工の拡大につなげる。
また、認定建機は開発メーカー、機種名、型式、標準価格、測位精度などを一覧化し、ホームページで公表。施工者がICT建機を選ぶときに参考にできるようになる。
提供:建通新聞社