国土交通省は12月17日、2021年度第2回中央建築士審査会を開き、業務報酬基準の改正方針案を諮り、了承を得た。今後、建築士の業務量や業務内容を把握する実態調査をアンケート方式で実施し、調査結果を踏まえ、改定案をまとめることになる。改定時期は未定。
業務報酬基準の改定では、▽一戸建て住宅の実態に合わせた略算法の見直し▽難易度の取り扱い▽複合建築物の取り扱い▽改修設計(耐震改修除く)の業務報酬基準整備▽BIM業務の取り扱い▽工事監理業務の工事期間による業務量の増減▽省エネ適合性判定・省エネ計算の取り扱い―の七つの課題と、各課題に対する具体的な検討事項を案として示している。
このうち、一戸建て住宅の実態に合わせた略算法の見直しは、前回の改定で十分なサンプルデータが得られず改定が見送られていたため、調査方法を工夫し、できるだけ多くのサンプルを把握する。一戸建て住宅の類型(全3類型)の在り方も見直す。
実態調査のアンケートは、21年度中に内容を固め、22年度中に実施する予定。
建築士法に基づく業務報酬基準は、建築士事務所による設計業務が適切で円滑に実施できるよう、国土交通大臣が中央建築審査会の同意を得て制定している。
提供:建通新聞社