国土交通省は12月13日、有識者を交えた「港湾工事における二酸化炭素の排出削減に向けた検討ワーキンググループ」を立ち上げ、初会合を開いた=写真。ワーキンググループでは、港湾工事で二酸化炭素(CO2)の排出量を算定するためのガイドライン案を2021年度中にまとめる。22年度から港湾工事の現場で施工者に利用してもらいながら、さらに内容を充実させていく。
政府が2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している中、港湾工事では、施工段階でのCO2排出量削減の取り組みが重要となっている。しかし、現状では、港湾工事の特性を考慮した統一的なCO2排出に対する考え方や排出量の算定方法が整理されていない。
そこで、ワーキンググループで対象工事を抽出し、新技術や新素材の活用を含め、港湾工事でのCO2排出量削減の算定方法を検討。21年度末までにガイドライン案としてまとめ、22年度からの現場での活用、内容のブラッシュアップを目指す。
国交省の杉中洋一港湾局技術企画課長は、「算定方法の検討に当たり、まずは港湾工事のどの段階でどれぐらいのCO2が排出されているかを確かめる必要がある。その上で、算定方法を固め、新技術や新素材も取り込みながらCO2排出量の削減につなげていきたい」と話した。
提供:建通新聞社