文部科学省は12月9日、「学校施設等の防災・減災対策の推進に関する調査研究協力者会議」の初会合を開いた。大規模災害が頻発する近年の状況を踏まえ、学校施設の地震対策、水害対策、土砂災害対策、津波対策について有識者らの意見を聞く。水害対策については部会を立ち上げ、2022年3月までに水害対策の中間報告をまとめる。
東日本大震災以降に頻発化・激甚化する大規模災害を踏まえ、学校施設の▽地震対策(構造部材、非構造部材の耐震化)▽水害対策(洪水、雨水出水、高潮)▽土砂災害対策▽津波対策▽避難所となる学校施設の防災機能―を強化する。
特に水害対策については部会を設置し、先行して提言をまとめてもらう。文科省では現在、浸水想定区域に立地し、要配慮者利用施設に位置付けられた公立学校の水害対策を把握し、事例集を周知している。さらに対策を強化するため、新たに設置する部会で水災害リスク(災害の発生規模や頻度)に応じた対策を検討する。
あらゆる関係者が一体となって治水対策を行う流域治水関連法の施行を受け、学校施設の敷地内に貯留施設を整備する上での留意点、学校を地域の防災拠点とする場合の留意点なども整理する。
提供:建通新聞社